毎年寒くなると流行するインフルエンザ。今年は新型コロナウイルスも気になる季節がやってきました。
そこで気になるのが、「インフルエンザワクチンとコロナワクチンは一緒に打っても大丈夫なの?」という点です。訪問診療を受けている患者さんからよく質問をいただきます。
この記事では、インフルエンザワクチンとコロナワクチンの同時接種について解説します。
1. インフルエンザワクチンとコロナワクチンの同時接種は可能
結論から言うと、インフルエンザワクチンとコロナワクチンを一緒に接種することは可能です。厚生労働省やCDC(アメリカ疾病予防管理センター)などの公的機関も、同時接種を推奨しており、どちらかを先に接種する必要はありません。
従来は、異なるワクチンを接種する際に数週間の間隔を空けることが一般的でしたが、新型コロナワクチンに関しては特例的に、他のワクチンと同時接種が認められています。
したがって、インフルエンザとコロナウイルスの両方が心配な方は、一度に二つのワクチンを受けることが可能です。
2. 同時接種のメリット
同時に接種することの最大のメリットは、何度もクリニックに足を運ばずに済むという点です。特に忙しい方や外出を避けたい方にとって、一度で済ませられるのは大きな利点です。
また、季節のインフルエンザ流行前に両方の免疫を得られるため、感染リスクを抑えることができます。
3. 副反応はどうなるの?
インフルエンザワクチンとコロナワクチンを同時に打つと、副反応が心配になるかもしれません。しかし、これまでのデータでは、同時接種によって特別に重い副反応が現れるという報告はありません。
それぞれのワクチンがもたらす一般的な副反応、例えば接種部位の痛みや軽い発熱、倦怠感などが見られることはありますが、これらは通常、数日で治まります。
もし、これまでにワクチン接種で重いアレルギー反応を起こした経験がある場合は、事前に医師に相談することをおすすめします。
4. どちらか片方だけ打つのはダメなの?
もちろん、インフルエンザワクチンだけ、あるいはコロナワクチンだけ接種することも問題ありません。それぞれの感染リスクを考えて、どちらか一方を選ぶこともできます。
ただし、両方のワクチンを受けておくことで、二つの感染症から同時に身を守ることができるため、医師からは両方の接種が推奨されています。
5. 接種のタイミング
インフルエンザワクチンは例年10月頃から接種が始まり、11月中に受けると流行に備えられます。
コロナワクチンに関しては、ブースター接種や新しい変異株に対応したワクチンの接種が随時行われているため、タイミングを見計らって同時接種を検討してみるのも良いでしょう。
6. まとめ
インフルエンザワクチンとコロナワクチンは一緒に接種することが可能で、特に忙しい方や外出を控えたい方にとっては、同時接種は有効な手段です。
副反応についても通常の範囲内であることが報告されていますので、安心して接種を検討してください。
両方の感染症から自分を守るために、早めのワクチン接種をおすすめします。
体調に不安がある方や、過去にワクチンで問題があった方は、かかりつけの医師に相談しながら接種計画を立てましょう。
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