肘の痛みは「肘を曲げたら伸ばしたりすると痛い」「肘をぶつけると痛い」「肘が腫れていて伸ばせない」などの症状で自覚されることが多いです。
肘の痛みは主に以下の原因が考えられます。
考えられる原因
目次
1. テニス肘

- テニス肘とは、正式には上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)といい、肘の外側の骨(外側上顆)に付着している腱が炎症を起こす病気です。
- テニスのバックハンドの動作で痛みを感じることからテニス肘と呼ばれていますが、実際には仕事や日常生活での動作が原因となる場合がほとんどです。
- 症状としては「ものをつかんで持ち上げる」「タオルを絞る」「ペットボトルの蓋を開ける」「キーボードを打つ」「草引きをする」などの動きで肘の外側に痛みを感じます。
- 治療 … 整形外科で鎮痛剤や注射、筋肉のストレッチ、サポーターやテーピングなどを行います。
2. ゴルフ肘

- ゴルフ肘とは、正式には上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)といい、肘の内側の骨(内側上顆)に付着している腱が炎症を起こす病気です。
- ゴルフのスイングの動作で痛みを感じることからゴルフ肘と呼ばれていますが、実際には仕事や日常生活での動作が原因となる場合がほとんどです。
- 症状としては「ものをつかんで持ち上げる」「タオルを絞る」「ロープを引っ張る」「キーボードを打つ」「草引きをする」などの動きで肘の内側に痛みを感じます。
- 治療 … 整形外科で鎮痛剤や注射、筋肉のストレッチ、サポーターやテーピングなどを行います。
3. 変形性関節症

- 変形性関節症とは、年齢とともに関節の軟骨が減り、骨と骨とが当たり痛みを感じる病気です。
- 40歳以降の女性に多く見られます。
- 症状は「ひじが完全に伸ばせない」「ひじが十分に曲げられない」「ひじを動かすと痛む」などです。
- 治療 … 鎮痛薬や関節内注射、リハビリを行い、改善がない場合は手術を検討します。
変形性関節症が起きやすい関節


4. 関節リウマチ

- 関節リウマチは、自分の免疫がまちがえて関節に炎症を起こしてしまう、多発性の関節痛を起こす代表的な病気です。
放っておくと、軟骨や骨がこわれて関節が変形してしまいます。 - リウマチは手や足の指の関節だけでなく、肘に炎症が起こることもあります。
- 「ひじを動かさなくても痛い」「手や足など他の関節も痛む」「腫れていて、熱をもっている」などはリウマチの可能性があります。
- 治療 … 内服薬や皮下注射の投与を行います。
あわせて読みたい
リウマチと血液疾患の医療情報ナビ


関節リウマチの症状・原因・治療|横浜市たまプラーザの塚本リウマチ科・血液内科
リウマチは自分の免疫がまちがえて関節に炎症を起こしてしまう、膠原病の一つです。リウマチでは手のこわばりや関節の痛み、腫れなどの症状を認め、進行すると関節が変形し…
5. リウマチ以外の膠原病

- 膠原病とは、全身の皮膚や内臓に炎症を起こす自己免疫性疾患の総称です。
- 代表的な膠原病
- 全身性エリテマトーデス:発熱や皮疹、関節痛、腎炎などが起こす
- シェーグレン症候群:目や口が渇く
- 全身性強皮症:皮膚や内臓(肺や血管など)が硬くなる
- 筋炎:全身の筋肉や皮膚に炎症を起こす
- 混合性結合組織病:全身性エリテマトーデス様・強皮症様・筋炎のうち2つ以上の症状が混在
- 血管炎:全身の血管に炎症を起こす
- 関節リウマチとの違い … 皮膚の症状や目や口の渇き、腎障害などの関節以外の症状が目立ちます。また、血液検査では抗核抗体が陽性になったりします。
- 治療 … 免疫抑制剤などの薬で病気を抑えます。
6. 肘が痛いときは何科を受診すればいいの?

このように、肘が痛む原因は様々です。
鎮痛剤で様子を見てよいものもあれば、早急に治療が必要なものもあります。
ご自身で判断するのは難しいと思いますので、関節痛でお困りの際は1人で悩まずに、クリニックや病院で調べてもらいましょう。
- ぶつけたり、ひねった後の肘の痛み
- 骨や腱の損傷の可能性があるので、整形外科で診てもらいましょう
- 肘だけが痛い
- テニス肘やゴルフ肘の可能性があるので、整形外科で診てもらいましょう
- 肘以外にも指や足などの関節が痛む
- 関節リウマチや他の膠原病の可能性があるので、リウマチ科を受診しましょう。
参考文献